Be Think Vol.1『島の食』から考えるワークショップを大手町で開催しました!

 2022/04/26

2022年4月22日『東京都離島区』としては初となる都内でのワークショップを開催しました。ご参加いただいた皆さま、発信やシェアなど告知にご協力いただいた皆さま、誠にありがとうございました!

今回のワークショップは大手町にあるフロンティアコンサルティングさんのオフィスである『OTEMACHI KORTO』にて行いました。大手町駅に直結している立地の良さはもちろん、設備も充実しており、とても素晴らしい環境です。

※フロンティアコンサルティングさんのオフィスを訪問した際の記事は下記よりご覧ください。

株式会社フロンティアコンサルティング本社オフィス訪問

多様化する働き方に順応した新たなワークスタイルや環境の創造に取り組まれている株式会社フロンティアコンサルティング本社オフィスに訪問してきました。

ちなみに、フロンティアコンサルティングの創業メンバーであり執行役員である稲田晋司さんは伊豆大島のご出身です。都内に暮らしながらも島に貢献できる方法がないかと常に模索をされてきた愛のある方です。私たちとも何度も情報を交換しているうちに今回の機会が生み出されました。

『島の食』を切り口にしたプロジェクト創りワークショップ

正味2時間という限られた時間の中でより深い関わりを持っていただくために、いくつかの工夫をしました。ここからはワークショップの内容についてご紹介していきたいと思います。

①3つの島(チーム)に分かれてのプロジェクト創り

各島(チーム)の人数は7名までとしました。それは「この場にはあなたが必要だ」という感覚を誰もが持てる場づくりがしたかったからです。とにかく多くの人と広く薄く名刺交換をして終わってしまうようなイベントでは得られない充実感を目指しました。
ファシリテーションの世界では「関係の質は成果の質」という言葉があります。それを提唱しているのがMIT組織学習センター共同創始者のダニエル・キム氏です。

まずは、関係性を整え安心して発言できる環境を創ることが大切だとTIAMは考えています。さらには、ただ聴講するだけではお互い実りも少ないので、ワークを通じてプロジェクトを「一緒に創る」というプロセスを重視しました。仮想のプロジェクト創りではありますが、これは“あるべき未来”への予行練習とも言えるかもしれません。

②目的の明確化

チームでプロジェクトを創るというのはなかなか難しい。その要因の一つに「目的を見失う」ということがあります。進めていくうちに局所的な話題で盛り上がり「あれ、そもそもなんのためにやってたんだっけ?」という状態に陥ってしまうことも少なくありません。そんな訳で今回は目的を明確に設定し、方向性をきちんと定めた上でワークショップをスタートしました。

今回のテーマは「島の食」。ではあるのですが、それは“切り口”の話であって、真の目的は「島々が活力を持って続いていくことに繋がるプロジェクトを創る」です。そんな目的をメンバー同士でしっかり共有することで成果物の精度を高めます。

③素材カードによる情報の可視化

各地域でよく行われている「地域の魅力を発見しよう!」というワークでは、素材をブレストするだけで時間や体力を使ってしまい、”その素材をどう料理したらより本質的なアクションにつながっていくか”というところまでは落とし込めていなかったりします。なので今回は手づくりで東京諸島の素材カードをジャンルごとにまとめてあらかじめ創っていきました。この素材カードがあることで、島の資源を可視化して並び替えたりすることができるので、さらに深いワークを行うことができます。

④島々のデータの掲示

島(チーム)ごとに創るプロジェクト自体は仮想のものではありますが、できる限り確度を高めるために人口の推移や産業構成等、参考になりそうな東京の島々の様々なデータを集めてプリントアウトし会場内に掲示しました。このようなデータが背景にあることで、現実のプロジェクトに落とし込んだとしてもその差異は極力抑えられ、実現可能性が高まるばかりでなく、説明する際の説得力も上がります。例えば、レストランをやるなら、空き家の無い島よりたくさんある島の方が、プロジェクトを実施する意義も効率も良さそうですよね。

⑤無責任アウトプット・フィードバック

最後にグループごとの発表を行うことを前提にワークが行われました。地域の会議は往々にして「発言した人がやらなければいけない」みたいな空気が流れたりします。「無責任」と言うと聞こえは悪いですが、“無責任アウトプット”だからこそリラックスして自由な発表が行える雰囲気が生まれていたように感じます。また、質問やフィードバックも頻繁に生まれたことでコラボレーションも起こりそうな予感です。

今回は、

  • アイランド食えスト
  • 大学と連携した食ラボ
  • 青ヶ島『サ飯』プロジェクト

とユニークな仮想プロジェクトが生まれました。

『都市と離島をカキマゼル』多様性が生み出す化学反応

今回はありがたいことにほぼ定員いっぱいとなる参加者の方々にお集まりいただきました。島に暮らしながら事業をされている当事者もいれば、メディア、離島関係のメディア、地図アプリ開発、建築、学生(まちづくり、国際、芸術)、ライター、コンサル、離島出身者、旅行業、ゴルフリゾート経営、イベント企画などなど、様々な背景や興味を持った方々が集まりました。

普段島で生活をしている中では出会えないような方々と出会える貴重な機会となりました。もしかしたらそれは逆の立場も一緒で、都市で暮らす方々にとっては離島の“あたり前”は、非常に価値のあることなのかもしれないと改めて感じました。
越境することで、普段気が付かないことが発見できる。今回のような機会を今後も創っていきたいと思います。また、単発ではなく、続けていくことで更なる化学反応が起こる可能性を引き上げていきたいと思います。

島寿司のお土産で島を味わう

今回のワークショップでは神田にある『島酒場大』さんお手製の島寿司をお土産にお持ち帰りいただきました。『島酒場大』店主の浅沼大さんは三宅島出身。いつも明るく美味しい島料理を振る舞ってくださる兄貴的存在です。

忙しい金曜日の仕込みの中、大量の島寿司を作ってくださいました。

最後に

「島に暮らしていない人は島への愛がないのか?」決してそんなことはなく、フロンティアコンサルティングの稲田さん、島酒場大の浅沼さんなど、島出身者で都内で活躍しながら島への愛を形にしようとしている方は多くいます。また、出身ではなくても、愛を持って関わってくださっている方はたくさんいます。そういう方と島の現場を繋ぎなおす、そんな役回りを『東京都離島区』が担っていきたいと考えています。

今回のイベント『Be Think』はテーマを変えて定期的に開催していきます。
次回は6月24日(金)18時〜の予定。

詳細が決まりましたらご案内いたしますので、ご興味ある方はぜひご参加いただければと思います。大手町、もしくはどこかの島でお会いできることを楽しみにしております。

写真:菊池 心音
Instagram
instagram.com/kikuchimi_/

協賛

次回以降の企画への協賛をしていただける企業や個人の方も随時募集しております。

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